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キーボードを題材にしたマスターサンプル

この資料は、

TPiCSの基礎講座や、研修会を受講され、基本的な操作方法や機能をご理解いただいた方に、その先の“ものづくり”の視点から、アイテム構成の要点を捉えて、マスター構築のヒントにしていただくためのものです。

 

今回は、射出成形や金型を用いて見込み生産を行う製品のロールモデルとしてパソコン用のキーボードをマスターサンプルにしました。

複数のラインの負荷やリソースを考慮しながら部門別ガントチャートで計画を調整、リソース(金型)の使用量を管理すること想定しています。

生産のポイント

これは、 架空の生産管理ポイントです。 

  • 安価なメンブレンキーボードを想定
  • キーキャップと外枠は樹脂から射出成形を行い、メンブレンスイッチとラバードーム、
    IC基板、
    接続ケーブルを使って組み立てを行う
  • 複数の射出成形機で平準化を行い、負荷を確認しながら計画を調整する
  • 金型や治具のリソースを考慮した計画の調整を行う

生産の流れと生産場所

 

製品構成

CSVマスターデータ

ダウンロード
キーボードのマスターデータ
KBD_CSV.zip
zip ( 圧縮 ) ファイル 7.1 KB

テスト環境のデータベースを用意するには

マスターデータの読み込みは、実運用中のデータベースで行うと誤って実運用データを消してしまうことがあります。

テスト環境用のデータベースを作成してご利用ください。

使用しているシステム、オプション

CSVデータは、アイテム件数50件以内に抑えており、デモ版で試すことができます。

50件を超えて使用する際には以下のオプションが必要になります。

  • 繰返生産システム(fMRP)
  • 部門別ガントチャートオプション
  • 払出指示オプション
  • リソース管理オプション

製品構成ツリー


キーボードの生産管理を再現する操作手順

事前準備

①[稼働カレンダー]フォームの「稼働カレンダー作成」ボタンから、土日のチェックを外して必要範囲の稼働カレンダーを作成

②[テキストファイル読込み]フォームからTXCONT.csvを選択して読込みし、TPiCSを再起動

③[データベース設定ツール]-[テーブル設定]の「小数点以下の桁数」画面から「小数点以下の桁数を適用」ボタンを実行

④定形一括の[テキストファイル読込み]で以下のマスターを読込む

 

TXBAIK.csv

TXCUST.csv

TXHEAD.csv

TXITEM.csv

TXJIKA.csv

TXKOUT.csv

TXPRTS.csv

TXRSRC.csv

TXRUSE.csv

TXSECT.csv

TXTANK.csv

TXWORK.csv

TXZAIK.csv

 

※[Ctrl]+[Alt]+[R]で読込みすると、既存データをすべて消した上で読込出来る。

通常は全部データが消えてしまうため、テスト環境でのみ行う読込方法。

 

⑤アイテムマスターの確認と製品構成の確認

⑥生産計画表の右クリックメニューで、起点レコードを全レコード作成

生産計画をつくる

・入力する見込み行:10稼働日先の見込み行に300と入力 

  (見込み行の作り方は90TKL-KBDの行選択、 右クリックメニューで、データ管理の見込みの選択行のみ作成)

・所要量計算。「平準化処理を行う」チェックボックスをONにして[実行]

・計画明細作成

部門別ガントチャートで負荷調整

・[調整用全集計]を行う

・[製造担当別]タブで、射出成形機1の本日から2稼働日先の日付の「通常キー」の計画を射出成形機2の6稼働日先の枠に
 ドラッグ&ドロップし負荷調整する

  同じく、射出成形機1の本日から3稼働日先の「通常キー」の計画を、射出成形機2の本日から5稼働日先の枠にドラッグ&ドロップし
 負荷調整

・[反映]で計画明細に反映

計画明細データ

・実績入力できるように計画明細データを右クリックメニューで全て印刷済みにする
(実運用では伝票発行予定日になったら、注文書発行や作業指示書発行に表示され、印刷、メール送信することで印刷済みになる)

資材の受領実績を登録

・[資材検収実績入力]を開く

・区分を J:受領に変更

・[計画内]ボタンオンで新規入力モードを確認(計画外 や 訂正、抹消、赤伝モードは計画明細は表示されない)

・全行選択し[登録]ボタンや、[F12]により一度に実績登録

 実運用の作業では、検品しOKならば、それ毎に一件一件登録

 (取引先からの納品書に自社注番がバーコード化がされていればナビゲーションパネルを開いてバーコードの注番検索、
  登録の操作も可能)

射出成形機への払出

射出成型で生産するキーキャップは、払出管理アイテムに設定しており、生産実績登録には、事前に子部品を払出集計、払出実績登録が必要です。

デモデータは払出区分を“合算”にしているので、通常キーやShiftキーなど異なる注番の計画も合算して払出指示データを作るようになっています。

 

・[生産業務]の[払出指示書発行]で、[払出集計]パネルには、本日から7稼働日先までを集計範囲にして[実行]

払出実績登録

・払出指示データを行選択し、一度に払出作業完了登録

射出成型機の生産実績入力

・[生産実績入力]で「完成予定日」を昇順にソートし、本日から7稼働日先までの計画を選択して、[登録]

組み立てラインへの払出

・[生産業務]の[払出指示書発行]で、[払出集計]パネルには、本日から8稼働日先までを集計範囲にして[実行]

払出実績登録

・払出指示データを行選択し、一度に払出作業完了登録

キーボードの実績入力

・完成予定日が一番早い“90TKL-KBD”の計画を選択して、[登録]

リソースの消耗量の確認

・[リソース管理業務]-[リソースマスター] で「総消耗量」の確認

 「総消耗量」が「次回メンテナンス消耗量」を超えたリソースは、メンテナンス計画を作成できる

リソースのメンテナンス計画

・[メンテナンス計画作成]から[メンテナンス計画集計]

 [リソースマスター]の「総消耗量」が「次回メンテナンス消耗量」を超えたリソースのメンテナンス計画が作成される

メンテナンス実績入力

・[メンテナンス実績入力]からメンテナンス計画を表示し、[着手]
 着手を行うとステータスが“メンテナンス中”に変更

 [登録]を押すとメンテナンス実績が登録され、[リソースマスター]の「次回メンテナンス消耗量」が更新される

進め方のヒント

計画やマスターをいろいろ変えて試してみましょう

 

例えば

・[生産計画表]の見込行の数を変える

・「払出ロットサイズ」を設定してみる

・[製品別原価集計]で標準原価と実績原価で、予定の原価と実際の生産の原価の差を確認する

・新しくリソースを作り割り当ててみる

・マスターテンプレートから別のタイプのキーボードを作成してみる