3月リリース版から換算方法に単価マスターや売価マスターの単位換算機能が追加されたことに伴い、更新した際に併せて行う作業が必要です。
今まで、数量換算を使用していなかった場合も、[データベース設定ツール]-[フィールド・データメンテナンス]-[単位換算のフィールドメンテナンス]の実行が必須となっています。
この処理を実行していない状態でTPiCSを起動するとメッセージが表示されますので、管理者に連絡して処理を実行してください。
※データベースに対して、制約の再作成やビューの再作成が実行されるため、必ずデータのバックアップを取ってからご確認ください。
目次
1.機能概要
今までもアイテム基本マスターの「基準単位」を、アイテム詳細マスターの「換算係数」で掛けたり割ったりして「単位(換算後)」に換算表示することができましたが、基準単位から複数の別単位に換算できるようになりました。
アイテム詳細マスターの「換算(全体)」、「換算(在庫対応実績数量)方法」を、“単価マスターの入り数で割る”を選択すると、発注や実績の数量を、単価マスターに追加された「入り数」を使用し、「単位(発注用)」の単位に換算します。
同様に、アイテム詳細マスターの「換算(受注・出荷)方法」を、“売価マスターの入り数で掛ける”を選択すると、受注入力時の受注データの数量を、売価マスターに追加された「入り数」を使用し、「単位(受注用)」の単位に換算します。
詳細は、最新版のマニュアルをご覧ください。
2.更新した際に併せて行う作業
[データベース設定ツール]-[フィールド・データメンテナンス]-[単位換算のフィールドメンテナンス]を実行により、換算方法に対する制約変更や、単価マスター売価マスターの入り数で従った単位方法で表示するためのテーブル項目管理のSelect文変更が実行されます。
ビューの定義を変更していた場合は、再作成をすると初期値に戻るため、再作成をしない場合は[単位換算のフィールドメンテナンス]ボタンの右クリックメニューから個別に反映を行てください。

<処理内容>
①データベースの制約再作成
<対象テーブル>
・アイテム詳細マスター(XITEM)
・アイテム詳細マスター修正履歴テーブル(XLITM)
・統合マスター(XTOGO)
・統合マスター反映履歴テーブル(XLTOG)
・マスターテンプレート(XTMPL)
②テーブル項目管理のドロップダウンリストに選択肢追加
・「換算(全体)」(KANZANV)
・「換算(在庫対応実績数量)方法」(KANZANZA)
・「換算(受注・出荷)方法」(KANZANJ)
・「ロット分割」(DOLOTBUNKATU)
③テーブル項目管理に表示項目追加
<対象フォームと項目>
・生産計画表 「単位」(TANI)
・製番計画作成 「単位」(TANI)
・単価マスター 「単位(発注用)」(TANI3)、「入り数」(PCAPA)
・計画明細データ手入力 「入り数」(PCAPA)
・資材受入れ実績入力、資材検収実績入力 「単位」(TANI)、「計画数量」(KVOL)
・売価マスター 「単位(受注用)」(TANI3)、「入り数」(PCAPA)
・受注データ入力 「単位」(TANI)、「入り数」(PCAPA)
・受注推移一覧 「単位(受注用)」(TANI3)、「旧単位(受注用)」(OLD_TANI3)、「入り数」(PCAPA)、「旧入り数」(OLD_PCAPA)
・出荷実績入力 「単位」(TANI)、「出荷計画数量」(KVOL)
④テーブル項目管理のSelect句・From句を更新
<対象フォームと項目>
・生産計画表 「単位」(TANI)
・製番計画作成 「単位」(TANI)
・計画明細データ手入力 「単位」(TANI)、「入り数」(PCAPA)
・発注承認 「単位」(TANI)、「入り数」(PCAPA)
・資材受入れ実績入力、資材検収実績入力 「単位」(TANI)
・受注データ入力 「単位」(TANI)
・受注推移一覧 「単位(受注用)」(TANI3)、「旧単位(受注用)」(OLD_TANI3)、「増減(受注数量)」(SA_CVOL)、増減率(受注数量)」(RITU_CVOL)
・出荷実績入力 「単位」(TANI)
・棚卸し処理 「単位(発注用)」(TANI3)、「入り数」(PCAPA)
⑤受注推移テーブル(XJRIR)にフィールド追加
・「単位(受注用)」(TANI3)
・「旧単位(受注用)」(OLD_TANI3)
・「入り数」(PCAPA)
・「旧入り数」(OLD_PCAPA)
⑥ビュー再作成
・伝票データビュー(VDENP)
・引落中間データビュー(VHTMP)
・ロット別在庫ビュー(VSIKA)
・製番後工程リスト(VATOK)
・計画明細・引落明細一覧(VSLHI)
・出荷伝票印刷ビュー(VRECE)
・売掛ビュー(VURIK)
・買掛ビュー(VKAIK)
・製番明細用計画明細・引落明細結合ビュー(VMSEI)
・製番・計画明細・引落明細結合ビュー(VSESH)
・製番原価明細ビュー(VGNKB)
⑦トランザクションデータの「入り数」(PCAPA)の値をゼロクリア
・計画明細テーブル(XSLIP)
・実績テーブル(XSACT)
・受注テーブル(XRECE)
・出荷実績テーブル(XRACT)
・プロジェクト計画テーブル(XPROJ)
3.アイテムマスターの「換算(全体)」などの設定を変更した際の各データへの反映処理について
アイテムマスターの「換算(全体)」や「換算(在庫対応実績数量)方法」を“割る”や“掛ける”から、“単価マスターの入り数で割る”に変更した場合、今までの換算係数とは変わるため、アイテムマスターの設定を変更時には、単価マスターの「単位(発注用)」と「入り数」に、アイテムマスターの「換算後(単位)」「換算係数」をセットします。
また、既存の計画明細データや実績データの「単位」「入り数」にも日付を指定してセットが可能です。
※セットしない場合、今までのデータは基準単位で表示されます。
同様に「換算(受注・出荷)方法」を“割る”や“掛ける”から、“売価マスターの入り数で掛ける”に変更した場合、売価マスターの「単位(受注用)」と「入り数」に、アイテムマスターの「換算後(単位)」「換算係数」をセットします。
また、既存の受注データ、出荷実績データの「単位」「入り数」にも日付を指定してセットが可能です。
またアイテムマスターの右クリックメニューで後から実行もできます。
※セットしない場合、受注データの受注数は換算単位で記録されているため、単位のみ基準単位で表示されます。