TPiCS-X Ver4.1 2019/05/20リリース版から、 従来の保管場所ごとの棚卸機能に加え、[棚卸し処理]フォームに[ロット別在庫一覧]タブを追加し、製番管理アイテムや履歴管理アイテムのロット別の棚卸しができるようになりました。
ロットごとの棚卸表の印刷
ロットごとの実棚値の入力
棚卸前在庫と実棚値の差を現在在庫やロット別在庫に反映
棚卸処理方法
棚卸作業開始
TPiCSの[データ更新]-[棚卸処理]から[棚卸作業開始]を実行します。
ロット残があるデータから棚卸用データが作成されます。
設定によりロット残がない過去の実績データも対象に棚卸用データを作成できます。
棚卸表の印刷
棚卸しでカウントした「実棚値」を記入するための棚卸し表が印刷できます
棚卸表データのCSV書出し
「実棚値」を[棚卸し処理]フォームから直接手入力することもできますが、「実棚値」を読込むためのテキストファイルを書出せます。
Excelなどを使用して実棚との差異分析をする場合にも使用できます。
棚卸作業終了
[データ更新]-[棚卸処理]から[棚卸作業終了]処理を実行すると「棚卸前在庫」(棚卸開始時点の在庫)と「実棚値」の差を現在在庫や、ロット別在庫に反映をします。
履歴管理アイテムの場合
・数量増の反映
通常アイテムの棚卸し処理と同様に在庫一覧の現在在庫への反映のほか、「実績区分」“棚卸し(Q)”の実績データを作成し、ロット別在庫を増やします。
作成されるデータは、元データの注番を引き継ぎ、注番が一致するデータの枝番の最大値に“1”加算します。
実績単価や、実績時間、ロット名なども元データの内容を引き継ぎ、「システム備考」にも元データの情報を書きます(棚卸の元データ:注番=,枝番=,分番=)。「実績段取り時間」「消費税」は元のデータは引き継がず、ゼロをセットします。
また、作成された「実績区分」“棚卸し(Q)”のデータは[生産実績入力]や[資材検収実績入力]フォームで訂正・抹消・赤伝が可能です。
元データが在庫移動実績データ(XPACT)の場合は、注番は元の在庫移動実績データの注番に注番が一致するデータの枝番の最大値に“1”加算します。元の実績データの実績単価や、実績時間、ロット名は移動元の入庫データをたぐり、入庫された時点の実績データの内容を引き継ぎます。
[設定]-[全レベル設定]-[原価管理]-[実績単価・積上単価の設定]の『製番または履歴アイテムの「実績区分」=“棚卸”の実績を、在庫一覧の実績単価、実績積上単価に反映する』設定を“オン”にすると、[実績単価の再計算]、[実績積上単価の再集計]で、履歴アイテムの実績区分“Q”の実績データも含めて実績単価、実績積上げ単価を集計します。
・数量減の反映
「実績区分」“構成外引落(C)”の引落実績データを作成し、ロット別在庫の残数を減らします。
作成されるデータは、構成外引落の注番に従った付番でデータを作成します。
そのため、[設定]-[全レベル設定]-[生産業務]-[実績入力の設定]-[引落実績設定]の「子履歴管理アイテムで、実在しない親注番の構成外引落を可能にする」設定をオンにします。[製造履歴表]では「使用先不明」で表示されます。
作成されたデータの「引当て注番」「引当て枝番」「引当て分番」で元のどのロットを特定できます。
また、作成された「実績区分」“構成外引落(C)”のデータは[引落実績入力]フォームで訂正・抹消・赤伝が可能です。
製番管理アイテムの場合
・数量増の反映
通常アイテムの棚卸し処理と同様に在庫一覧の現在在庫への反映のほか、「実績区分」“棚卸し(Q)”の実績データと計画明細データを作成し、製番に引当て可能な在庫にすることができます。
「実績区分」“棚卸し(Q)”のデータは[計画明細データ手入力]フォームには表示されません。[計画明細・実績一覧]フォームで確認が可能です。
・数量減の反映
通常アイテムの棚卸し処理と同様に在庫一覧の現在在庫への反映のほか、「実績区分」“構成外引落(Q)”の引落実績データと引落明細データを作成し、ロット別在庫の残数を減らします。引落明細データの「印刷済みマーク」を“構成外引落(製番)”(Q)にし、[引落明細データ手入力]フォームには表示されませんが、[管理資料]-[計画明細・引落明細一覧]などでは確認可能です。
作成されるデータは、構成外引落の注番に従った付番でデータを作成します。作成されたデータの「引当て注番」「引当て枝番」「引当て分番」で、元のロットが特定できます。
また、作成された「実績区分」“構成外引落(C)”のデータは[引落実績入力]フォームで訂正・抹消・赤伝が可能です。
※製番管理アイテムの数量減の反映は、製番に未引当て数のみ終了処理で在庫に反映が可能です。